深夜に煌々と灯りがつくのはまずいから、部屋の電気は消す。
母さんは怒らないし、液晶場面の光だけが頼りの世界は、結局オレの目をじわじわ殺すんだけど。
『次コンボ行けそう?』
「いける」
キーで叩いた言葉が同時に自然と口に漏れる。
『じゃあ今回復する』
『おk』
“カタカタ…ッターン!”
エンターキーをスタイリッシュに叩いた瞬間、
「あ」
ブツンと切れた、運営サーバーちゃん。
すかさず携帯でメールを送る。
『回線切れますた\(^o^)/』
『こっちも。ハイつんだー^^』
返ってきた返信は、普段の口調よりも明るく軽々しい…いやあっちが先輩なんだけど。あの美形顔の割にダルそうな表情からは、少し想像しづらい。
…でもまぁ、リアルとネットなんてこんなもんだ。
オレだってこんなもん…いや、大して変わらないか。
そんなことを一瞬考えて、いつも通り運営からのお詫び回復アイテムを待ちながら、
いまだに健在のガラケーで、もう一度メールを送りつけた。
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